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Posts published by “Masato Ushimaru”

#4 イスタンブールの暗闇【光と暗闇の消えた先に】

 イスタンブールを旅の終点にしたのには理由がある。何かのガイドブックで見た「東西文明の十字路」という言葉が、半端な知識欲を刺激したから。自文化を相対化すると言って旅に出た身には旅の大団円のためにこれ以上望むべくもない街に思えた。  理由がも…

#3 歓喜のペルセポリス【光と暗闇の消えた先に】

 ウズベキスタンからイスタンブールにたどり着くまでに八つの都市、二つの国を通ったのだが、感興を何ら催さないわけがなかった。とりわけイランのペルセポリス、トルコのエフェスは僕にとって第一級の歴史だ。死ぬまでにペルセポリスを見ることができて本当…

GOOD NIGHT OUT #01

「VOGUE」は一夜限りの特別なカルチャーショーを「FASHION’S NIGHT OUT」と題したし、ザ・プリンスギャラリーは週末のラグジュアリーなミュージックイベントを「Gallery Music Night out」と名付…

Books worth reading 2018.

大学を卒業して仕事をはじめ、並行する形でANTIQUERをスタートした2018年。そういえば何を読んだっけ、と振り返りながら、心に残った5冊を紹介。 ・・・ 私の名前はルーシー・バートン/エリザベス・ストラウト ルーシー・バートンの入院が予…

ハイランドアートのものがたり

2017年の夏、雨季のくせに快晴が続くフィリピンの高原地帯を再び訪れた時、真っ先に足を運んだマーケットの一角で果実を売る小さなふたりの商人。カメラを向けると嫌がる弟と、ノリノリの姉。街にはジョリビーが店舗を増やしたし、夏になると台風で大きな…

ピンク色のヒジャブ

一年前、雨季にも関わらずよく晴れたバギオ のパブリックマーケットで出会った時、アシュニールは自信なさそうに俯き、仲間のあとを付いて回っていた。ショックピンクの鮮やかなヒジャブは、クリスチャンが大半をしめるこの都市のど真ん中ではあまりにも目立…

猫とネズミとカラバオ

ネズミは、隣り合うふたつのコーヒーショップの正面に立つ。朝から降り続いた雨は、午後の2時をすぎる頃にぱたりと止んだ。T字路を曲がった白人の男に近寄り、得意の上目遣いと甘い声で話しかける。この男ならいける。そんな思いは瞬く間に打ち砕かれる。男…